滝沢馬琴(たきざわばきん)といえば、あの有名な「八犬伝」を書いた著述家ですね。
滝沢馬琴は、江戸時代に初めて読本作家だけで生計を立てていた著述家なのです。
今回、滝沢馬琴のかんたんな経歴、彼の代表作品について、紹介していきますよ。
滝沢馬琴、プロフィール
滝沢(曲亭)馬琴
(たきざわ(きょくてい) ばきん)出生地 東京
生誕 1767年7月4日
死没 1848年12月1日
享年 82歳
時代 江戸時代
かんたんな経歴、何した人?どんな人?
滝沢馬琴は、幼少の頃から文芸を嗜んで7歳で初めて句を詠んだといわれています。
14歳で越谷吾山に弟子入りして俳諧を深めました。
同時に医術や儒学を学んでいましたが、放浪生活を送るなどフラフラしていました。
母の臨終のときにも居場所が分からずに兄たちが一生懸命探してギリギリ間に合ったそうです。このような放蕩息子がいたら周りはとても大変ですね…。
24歳の時に山東京伝に弟子入りし「尽用而二分狂言」を刊行し戯作者としてデビューしました。
この時期も山東京伝の食客(居候)となったり版元(出版社)に見込まれ使用人となったり相変わらずフラフラとしていました。
結婚し子どもも4人生まれ、やっと落ち着いてきた滝沢馬琴は、30歳頃から本格的に創作活動を始めました。
「高尾船字文」は滝沢馬琴の出世作となりました。
この他にも旅行記である「羇旅漫録」や「椿説弓張月」、「三七全伝南柯夢」を刊行し戯作家として人気を得、読本を流行させました。
67歳になると、目に異常を覚え、73歳には失明してしまいました。
これでは執筆することが出来ないと考えた馬琴は、喋った文章を息子の妻に執筆してもらう口述筆記を行い、執筆活動を続けました。
この口述筆記は、とても馬琴にとっては辛かったようです。
82歳で生涯を終えるまで執筆を続け「傾城水滸伝」や「近世説美少年録」の執筆をしていましたが、完結することなく亡くなりました。
ぜひ完結した作品を読んでみたかったですね。
有名な代表作品は?
滝沢馬琴の代表作は、なんといっても「南総里見八犬伝」でしょう。
ただ「八犬伝」といわれることの多いこの作品は、全98巻、106冊の長編伝奇小説です。
内容は、室町時代に里見家の姫と八人の若者を主人公とする伝奇物です。
「犬」の字を含む名字を持つ八人の若者が、つらいことを乗り越えて里見家の元に結集します。
滝沢馬琴は、この「南総里見八犬伝」を書くのに27年もの歳月を費やしました。
途中で失明するといった事件もありましたが、息子の妻と口述筆記することにより完成した超大作なのです。
こういった読本だけではなく「曲亭馬琴日記」といったとても精緻な日記を書き残しています。
馬琴の性格は、とても几帳面で毎日ほぼ同じように過ごしていました。
この性格のおかげでこの「曲亭馬琴日記」は、日本の歴史にとって貴重な資料となっています。
まとめ
作家というと少し個性的な人が多いように感じます。
江戸時代を代表する戯作家である滝沢馬琴も若い頃はフラフラしていたり、かの有名な葛飾北斎と絶交したり(諸説あり)と変わった人物だったようです。
しかし今の時代にも親しまれれ、ゲームや映画にもなっている物語を書く才能は尊敬に値しますね。
ということで、
5分で滝沢馬琴について!経歴や代表作品は?でした。
最後まで読んでいただきありがとうございます^^