親鸞(しんらん)といえば、仏教の浄土真宗の宗祖ですね。浄土宗宗祖の法然を師とし現在でも多くの信者がいます。
今回、親鸞のかんたんな経歴、法然の浄土宗との違いについて紹介していきますよ。
親鸞、プロフィール
親鸞(しんらん)
出生地 京都
生誕 1173年5月14日
死没 1263年1月9日
享年 89歳
時代 平安時代-鎌倉時代
かんたんな経歴、何した人?どんな人?
親鸞は、4歳で父親、8歳で母親と死別しました。
人生は無常だと感じた親鸞は、叔父に伴われて、わずか9歳で「比叡山延暦寺(滋賀県)」に入ります。
20年近く厳しい修業を行っていたのですが、自分の力で修行することに限界を感じ、山を下りてからは法然の元で修行を行うようになりました。
1205年、親鸞はひたすら念仏だけ唱える「専修念仏」の停止を朝廷に訴え怒りを買い、新潟県に島流しにされます。
その頃に結婚をして、俗説によると7人の子供に恵まれます。
罪を許された後は、関東で布教活動を、62歳ごろに帰京するまでに約20年間行いました。
親鸞は島流しされたときに「非僧非俗」と宣言しています。
これは「私は僧でもなく俗人でもない」ということであり、僧侶のように死んだ人間を相手にせず、生きた人間に真実の仏教を説くことを行っていましたからです。
僧侶でもなく、お金や物を求めて生活する俗人でもなく、親鸞は自分らしく「浄土真宗」を広めていったのです。
親鸞の「浄土真宗」、法然の「浄土宗」、教えの違いは?
親鸞の「浄土真宗」、法然の「浄土宗」、教えの違いはどんなところにあるのでしょう。
名前も似ているし、親鸞は浄土宗の法然の弟子だし違いがよくわからない!と学生から悲鳴が上がっているようです。
かんたんに紹介してみましょう。
浄土宗とは、ひたすら念仏を唱えれば極楽浄土にいけるという教えをしていました。
これがいわゆる「専修念仏」というものです。
「他力本願」ともいえる、念仏のみ唱えていれば極楽浄土できるというのが法然の教えです。
浄土真宗は、親鸞自身が専修念仏の停止を訴えていました。
これは念仏を唱えようと思った時にはすでに救われているという教えをしていたからです。
「絶対他力」です。
自分で極楽浄土に行こうとせず、阿弥陀如来にお任せするのが大切だというのが親鸞の教えです。
ここですでに両派の違いがありますね。
しかし、親鸞は生涯で自らが浄土真宗の宗祖と名乗ったりせずに、法然から独立して開宗する意思はなかったと言われています。
歎異抄(たんにしょう・日本の仏教書)の有名な一節では「法然に騙されて念仏を唱えて地獄に堕ちても私は後悔しない」と言っているほど、法然を信頼し尊敬していたのです。
まとめ
親鸞が生きていた時代の史料は少なく、自分で書き残していたこともほとんどありません。
宗教人なのでさまざまな伝記やエピソードがありますが、真実のものやそうでないものもたくさんあります。
しかし「平生業成」という人生の目的を現在に完成する教えは今でも日本人の心に根付いているのです。
親鸞の教えに従い、念仏を唱えるだけではなく、日ごろの感謝を口に出して生きていきたいですね。
ということで、
親鸞を5分で!法然との教えの違いや、その生涯についてでした。
最後まで読んでいただきありがとうございます^^